天神や博多駅などの繁華街から少し離れた住宅街の一角でありながら、地元客のみならず、国内外から多数のゲストが訪れる日本料理店。店主の西田慎吾さんは、今や伝説の店と言われる「手島邸」で腕を磨き、「博多水炊き とり田」の初代料理長や「中島町倶楽部」の立ち上げを経て、独立を果たした人物である。「時代に流されない店でありたいと考えています。新しい技法や食材が流行ったからといって、すぐに取り入れることはしません。取り入れてしまうのは、今やっていることに対して自信がないからではないでしょうか。かといって、新しいものを避けているというわけでもありません。自分のフィルターを通して必要なものは柔軟に取り入れています」と西田さんは言う。季節を感じ、食材そのものの美味しさを生かした、シンプルながらもオリジナリティを感じる料理は、多くのグルマンたちを魅了している。