中村調理製菓専門学校を卒業後、東京で修業を積んだオーナーシェフ・早田哲也さん。「卒業後は東京と決めていました。というのも福岡と東京では情報量が圧倒的に違います。九州で3年かけて学ぶことを東京では1年で学べると考えました」と、早田さんは当時を振り返る。ナカムラの大先輩である安川哲二さんが営む「龍の子」で4年半、その後はホテル雅叙園東京の「旬遊記」でさらに4年半の勤務後、上海のホテルや都内の中華料理店を経て、2009年12月、東京・西荻窪に『仙ノ孫』をオープンさせた。「中国には『医食同源』という考えが息づいています。食べることは健康になることをモットーに、食べて健康になる料理を提案しています」。定期的に中国を訪れ、現地の今を体感し、漢方薬などを仕入れてくる。東京に店を構えて10余年。その実力は多くの人々に知られ、ファンを増やし続けている。