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Patisserie Citron(パティスリー シトロン)

春夏秋冬、フルーツをふんだんに使ったスイーツで季節の移ろいを味わう! ギフトにも喜ばれるマカロンにシェフのセンスが光る地元密着型の洋菓子店。

九州 スイーツ・カフェ
  • #スイーツ
廣田 貴志

平成10(1998)年/製菓技術科(2年)

廣田 貴志 氏オーナーシェフ

小さな頃から料理が好きだった廣田さんだが、料理人になるには食材の好き嫌いが多いため、パティシエをめざすように。卒業後は「ローテンブルグ」で修業した後、「グランドハイアット福岡」や「ハウステンボスJR全日空ホテル」など一流ホテルで経験を積み、マカロンで有名な「アルデュール」へ。さらに、数カ月の渡仏経験を経て、「シェ・アオタニ」で働いた後、2015年1月に「パティスリー シトロン」をオープン。

――独立までさまざまなタイプの場所で修業を積んだそうですね。
フランス菓子店、ホテルのデセール、町のお菓子屋さんなど、あえて異なるタイプの職場を選んでいました。同じホテルでもシティ系とリゾート系では異なりますし、店舗でも本格フランス菓子店と地域密着型店では店づくりも変わります。独立を考えていた頃、開発がスタートしたばかりの福津市を舞台にしようと出店地域を選びました。
 
――「日薪野(ひまきの)」は新しい町ですよね。
はい。数年前から開発がはじまり、子育て世代を中心に人口が爆発的に増えています。近くの小学校なんて1学年で9クラスもあるんですよ。長く住み続けるご年配の方も多く、幅広い世代のお客様に喜ばれるものを提供したいと考えています。
 
――店に入って驚いたのは、ショーケースの華やかさでした!
ありがとうございます。最初は何層にもなる本格的なフランス菓子など手の込んだケーキを並べていましたが、お客様の反応を見ていると変に格好つけるのではなく、目で見てわかりやすいものが良いと感じるようになりました。そこで、季節の味を楽しんでいただこうと食材の旬を重視。地形が縦長の日本では南から収穫がはじまり、北に移動する旬を追いかけていく形になります。季節が変わればショーケースの中もガラリと変わるんですよ。

――基本的な材料についてはいかがでしょうか。
バターはフレッシュバターをメインに使用。焼き菓子でもフレッシュバターを使い、鮮度が落ちないよう小ロットで仕込みます。また、味が濃いジャージー牛乳をメインで使うなど、シンプルなケーキになるほど素材の味が重要になるので上質なものを選んでいます。近くの養鶏場から毎朝新鮮な卵を運んでもらうなど、地産地消の視点からもこの場所で手に入る最高のものを使いたいと考えていますね。

 

――シンプルなものこそ素材が決め手なのですね。
なかでも生クリームの存在は大きいと思います。はじめて買うケーキ屋さんで最初の印象に強く残るのも生クリームの味だと思うので、コストが高くても純生にこだわり鮮度管理まで徹底しています。
 
――生ケーキだけでなくマカロンも人気商品だと聞いています。
マカロンの有名店で修業していたので、とにかく毎日マカロンを焼いていました。一日5千個くらい焼いていたでしょうか(笑)。マカロンはとても繊細なお菓子で、その日の気温や湿度によっても仕上がりが異なるほど。できるだけ晴れた日に焼く方が上手くいくんですよ。
 
――1日に5千個とは驚きの数ですね。今後の目標もぜひ教えてください。
近い将来、駐車場がありカフェスペースを併設できる路面店に移りたいと考えています。お客様にカフェでゆっくり寛いでケーキを楽しんでいただけるような店にしたいですね。一方、労働環境の改善や人手不足という課題もありますが、オペレーションを見直すことでそのバランスを実現できればと思います。働く側も幸せになることで、地域のお客様から長く愛される店でありたいですね。
 
——ありがとうございました。

 

「この店のクレームパティシエールを学びたい!」と学生だった私自身が「ローテンブルグ」をめざしたように、学生の頃からいろいろなものを見聞きしたり、実際に食べたりして、自分自身が惚れ込むものを見つけて欲しいと思います。自分の感性を信じて選ぶことも大事だと思いますし、例えそれが遠回りだったとしてもそこで得られることがきっとあるはずです。



 
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