店舗紹介 Locations

エヌプラス > 店舗紹介 > BAUM(バーム) > インタビュー

BAUM(バーム)

東京で修業を重ねた山本俊介さんと、福岡のケーキショップやベーカリーで働いてきた千恵さん。ナカムラの同級生夫妻が営むアットホームなベーカリー。

九州 パン
  • #パン
山本 俊介

平成11(1999)年卒業/製菓技術科(2年)

山本 俊介 氏オーナー

1978年生まれ、山口県出身。中村調理製菓専門学校を卒業後、東京・下北沢の「アンゼリカ」に就職。2005年より東京・渋谷と丸の内にある「VIRON」でハード系のパンを学ぶ。2007年帰福。「JEANNE」(西新)の店長として立ち上げに参加した後、2008年より「ながた屋」(小倉)で石窯パンを焼く。2009年10月、『BAUM』をオープンした。

 

――お2人が料理人をめざしたきっかけを教えてください。
俊介さん:食の世界にすごく興味があったわけではありませんでしたが、パンを食べることが大好きでした。好きなことを仕事にすれば一生続けられるのではないかと高校生の時に進路を選択。実家の近くに大きなパン工場があり、焼き立ての匂いを心地よく感じていたことから、パンが自分に合っているのではと思ったことも志望理由の一つです。
 
知恵さん:手づくりの料理やお菓子でお客様をもてなすなど、料理上手な母は、終業式になるとクラス全員分のシュークリームを作ってくれました。そんな母の影響を受けて自然と食に興味を持ち、自分でもお菓子を作るようになったことがきっかけです。
 
――ナカムラでの思い出もぜひ聞かせてください。
俊介さん:自分たちで作ったものを販売する経験を初めてできた学園祭がいちばんの思い出かもしれません。自分たちで何を作るか1から考えることも初めて。社会に出る前にそのような経験ができたことは大きかったと思います。独立するにあたり、実践的なことも多く学べたと感じます。
 
知恵さん:学園祭や現場実習など、どれもいい勉強になりましたね。
 
――お店のコンセプトを教えてください。
俊介さん:田舎では普及しにくいですが、東京で学んだハード系のパンの魅力を伝えたいですね。また、いいものを使用していた修業先の「VIRON」の味が忘れられない私は、自分で作るものにも素材にはこだわりたいと考えています。小さいお子さんにも安心して食べてもらいたいと、沖縄の黒糖やきび砂糖を使用。食パンも国産小麦を使用しています。小麦粉だけでも12種類を仕入れ、作るものによりブレンドしているんですよ。宮崎産「まるひの卵」なども取り寄せています。パンは生地の美味しさが命。そのためにも素材そのものの味がしっかりしている材料を使うようにしています。
 
知恵さん:お年寄りの方から小さなお子様まで幅広いので、小さめでも価格を抑えてご提供できるように努めています。飽きがこないよう少量でも種類は豊富に提供したいと、サンドイッチや菓子パンなど幅広くラインナップ。いろいろな味を楽しんでもらいたいですね。
 
――10周年を迎えられたそうですね。
俊介さん:はい。ちょうど10年が経ちました。店名の「BAUM」には、年輪という意味があります。最初は、ばーば(知恵さんのお母様)と婿(俊介さん)と娘(知恵さん)で店をするという意味もありましたが、年々お客様の輪が広がるといいなと思っています。
 
知恵さん:子どもが通う幼稚園の保護者に、調理科の卒業生で紅茶屋さんをしている友人がいたんです。紅茶屋は14時から。午前中、もったいないからモーニングをする人を探していると聞いて、同級生とコラボすることになりました。これからも卒業生コラボでいろいろなことに挑戦できたらと思っています。
 
――ありがとうございました。

 

俊介さん:学校の創立者の中村ハル先生の教えに、「努力の上に花が咲く」という言葉がありますが、まさにその通りだと思います。私自身、人より努力しながら不器用な部分をカバーしてきました。進級も卒業もぎりぎりでしたが、同じことを繰り返すことで上達することができたと思っています。
 
知恵さん:器用な人より不器用な人の方が修業を長く続けられると感じます。私の場合は続かなかった方ですが、違うカタチでも飲食にずっと携わっていたことが今につながっていると思いますね。現在は3人の男の子を育てている最中。ママ世代の方の接客に役に立つなど、自分自身のさまざまな経験が仕事に生かされると思いますよ。

pagetop