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中川オリーブ園 ◯megane

故郷の荒廃した風景を目の前に「なんとかしなければ」と思い立った中川孝さん。50代に入ってから準備をはじめ、現在はオリーブの栽培、商品開発・販売、オリーブの実やオイルを使った料理の提案の三本柱で、第二の人生を歩んでいる。

九州 イタリアン・フレンチ

平均予算:1,000〜2,000円

中川 孝

平成28(2016)年卒業/調理師科夜間コース

中川 孝 氏オーナー

1952年生まれ、熊本県荒尾市出身。高校を卒業後、大手家電メーカーに就職。52歳のときに早期退職で転職し、会社勤めをしながら58歳から農業の準備をスタートする。用地取得や開墾する中で農業をきちんと学ぼうと農業大学校へ。その翌年には、中村調理製菓専門学校で料理を学び、2017年7月、カフェレストラン『中川オリーブ園 ○megane』をオープン。

 

――中川さんが料理人をめざしたきっかけを教えてください。
会社勤めをしていた58歳の頃から、用地取得や開墾など農業をはじめる準備をしていました。オリーブを栽培しようと決めていましたが、当時は今ほどオリーブオイルが普及しておらず、それだけで収入を得るのは難しいと判断。それならば、栽培、飲食、物販の三本柱で展開し、食と一緒に提案しようと考え、農業大学校で学んだ後、ナカムラに入学しました。
 
――60代から学生に戻られたのですね!
はい。62歳にして通学定期を購入させていただき、西鉄電車で通いました。クラスメイトの中でも最高齢の私は「パパ」、同じく年配の女性は「ママ」と呼ばれていましたね(笑)。お陰で、会社の仲間、日本オリーブオイルソムリエ協会の仲間、農業大学校の仲間、ナカムラの仲間といろいろな人との交流を楽しめています。希望者を対象にしたナカムラの研修旅行で加賀屋旅館(石川)をはじめ、京都や大阪の名店を訪ね、厨房まで見学できたことも素晴らしい経験となりました。
 
――お店について教えてください。
田舎に店舗があるため、通りすがりに立ち寄る店ではありません。目的を持って足を運んでいただく店なので、それに値する店づくり、メニューづくりにこだわっています。ターゲット層は30代~50代の女性のお客様。店内はナチュラルな雰囲気に仕上げています。メニューでは、オリーブを使ったアヒージョやパスタ、ピザ、サラダを用意。客単価は2000円とこの界隈のランチでは高額な方になりますね。オリーブオイルは海外のオイルと自家栽培のものを自分なりに判断してセレクト。オリーブオイルのラボのような感じで、オリーブやオリーブオイルの提案をしていく場所にしたいと思っています。

 

 

――オリーブオイルのソムリエとしてマスター資格まで取得されているそうですね。
日本オリーブオイルソムリエ協会に2年ほど通い、一通りの知識を習得しました。マスターまで取得しましたが、有効期限は1年。毎年、更新試験を受ける必要がありますが、忙しくて更新できていません。ただ、小豆島やスペインに出向き、畑や加工場を見学するなど自分なりに知識を深めています。
 
――これからの目標もぜひ教えてください。
いかにいいオリーブオイルと塩漬けをつくるかですね。最近はこの地域でもオリーブ栽培をしている方が少しずつ増え、店で絞って欲しいと依頼されるようになりました。今後は各家庭が“マイオリーブオイル”を持ち、それぞれのオリーブオイルを使った自慢の料理ができるようなエリアになれば面白いと思っています。
 
――ありがとうございました。
 

飲食店はオープンしても1年未満で閉店してしまう店が3~4割と言われています。自分で店を持つとなると、経営はとても大変です。店をオープンするまでは簡単でも、続けることは難しいもの。それなりに覚悟を持って頑張って欲しいですね。私の場合はランチ中心の店になるため、いろいろな先輩のアドバイスを受け、11:30からと13:30からの2部制にするといった工夫をしています。まずは、こぢんまりとはじめ、ノウハウが溜まれば、そこから広げていくのもいいと思いますよ。

 

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