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中国菜 KHAOS

中国料理をベースにしつつも和・仏・伊・エスニックの食材や技法で、「美味しい」「面白い」「楽しい」を駆使した料理を追求。「会席中華」をコンセプトに掲げ、お酒とともに楽しむコース料理を提案している。

早良区 中国料理・アジアン

平均予算:昼2,500円〜、夜8,000円〜

  • #西新
  • #昼営業
  • #中国料理
河窪 証

平成19(2007)年卒業/調理師科2年コース

河窪 証 氏オーナーシェフ

1986年生まれ、福岡県出身。中村調理製菓専門学校を卒業後、「四川飯店」に入社。名古屋や博多駅の店舗で経験を積み、退職後は母校である中村調理製菓専門学校で講師を務める。その後、「凛丹」「SESSION」で研鑽を重ね、2019年2月、『中国菜 KHAOS』をオープン。若き料理人の祭典「RED U-35」において2017年、2018年にBRONZE EGGを受賞。

 

——河窪さんが食の世界を志したきっかけを教えてください。
母が料理上手で、お弁当も冷凍食品を使わず、ファストフードやインスタント食品も食べたことがなかったんです。それが根底にあったなというのは今になって思うことですね。私は小学生の頃からずっとバスケットをやっていて県選抜などにも選ばれたりしたこともあったのですが、体格に恵まれず、努力してもどうにもならないことに悔しい想いをしました。努力すればするほど報われるものは何だろうと考えたとき、料理の道にたどり着いたんです。母のこともありますし、簡単な料理を作ったりもしていたので、そこに至ったというのは自然な流れでしたね。
 
——在学中から中国料理の道へ進もうと考えていましたか?
はい。家族の外食は中国料理のことが多く、馴染みもありました。ナカムラの卒業生は比較的、和食か洋食に進む人が多かったので、みんながやらないことをしようと考えていました。天邪鬼なんです(笑)。
 
——卒業後はどのようなキャリアを築いてこられたのでしょうか。
四川飯店に就職し、ジャンルにとらわれない料理長の斬新なアイデアを織りまぜたスタイルの「szechwan restaurant 陳 名古屋店」に配属になりました。4年ほど経った頃、JR博多シティの中に「四川飯店 博多」がオープンすることになり、地元ということもあって異動になりました。オープニングで1年ほど働いた頃、ナカムラが教員を募集していることを知りました。教えるという経験は初めてでしたし、スーツで出勤するのも初めて。この機会を逃すと一生経験できないかもと思いましたね。教員として働く中で、四川飯店で働いていた5年間で学んだことを反芻する時間が取れたこと、改めて基礎を学べたことは、とてもいい経験になりました.。
——その後「凛丹」(福岡)で仕事をされていましたね。
「凛丹」は2014年にオープンしたばかりで勢いもあって、これからどんどん伸びていくことを感じていたので、その過程を見てみたいと思いました。人材も揃ったので2店舗目をオープンしようとなり、六本松にあった本店(現在は大名に移転)の料理長を任せていただいたんです。ただ、四川飯店時代も含め、自分の足で立てていないな、スタートラインに立てていないなと感じるようになり、独立を意識するようになりました。
 
——「凛丹」退職後、「SESSION」へ行かれたのはなぜですか?
これまでは四川料理が多かったので、仕事の進め方や料理を提供するまでのプロセスが違う広東料理を経験しておきたいと考えたからです。

——2017年から「RED U-35」にも挑戦されていますね。
はい。四川飯店時代もナカムラの教員時代もコンクールに出場していましたが、教員時代は時間もあり、技術もついてきて、結果が出るようになりました。コンクールが苦手という料理人も多いけれど、それを言っていいのは出場して結果を出した人だけだと思うんですよね。コンクールは自分の立ち位置がわかりますし、自分がやってきたことが正しいのかを確認する絶好の機会です。コンクールで結果を出すことがゴールではなく、あくまでも自分がめざす道の途中にあるものだと認識しています。
 ——「KHAOS」はどのようなお店なのでしょうか。
コンセプトはお酒とともに楽しんでいただく会席中華です。もともと一人で切り盛りするつもりでいましたので、ランチもディナーもコースに絞って提供しようと考えていました。コースは基本的に月替りで、お昼も夜も10皿以上にはならないようにしています。というのも、皿数が増えると福岡のお客様は飽きてしまうんですよね。それでも昼は8皿、夜は9皿ありますので、少しずついろんな種類のお料理を楽しんでいただけるはずです。また、大人の方であればカウンターで臨場感を味わっていただきたいと思いますが、お子様連れもご利用いただけるよう、テーブル席もご用意しています。私自身、家族で中華を食べに行っていたという思い出がありますし、家族連れの方も気軽に利用していただきたいと思っています。
 
——最後に。今後について教えてください。
私自身や私の料理のファンを増やしていきたいですね。決してリーズナブルな価格帯ではないかもしれませんが、それでも私の料理をめざしてお越しくださり、料理を食べて喜んでくださるお客様が一人でも多くなるといいなと思っています。
 
——ありがとうございました。
 

自分のお店を持つために必要なことはたくさんあります。もちろん、料理が美味しいということも必要ですが、そのほかにも接客や空間の雰囲気など、さまざまな要素が重なり合って、人々から支持されるお店となります。ですので、料理のことはもちろん、それ以外のことも、たくさん学ばなければなりません。大切なのは、感性を研ぎ澄ますこと、そして、夢を叶えるための努力を惜しまないことです。たくさんのことを吸収し、成長してください。

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