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ORIGINE MONTMARTR(オリジーヌ モンマルトル)

ナカムラを卒業後、福岡やフランスのパティスリーやベーカリーで研鑽を重ね、2022年8月、地元・朝倉にオープン。フランスでの経験を活かしたクロワッサンやバゲット、カンパーニュなどのほか、カヌレなどの焼き菓子など、常時25種類前後のアイテムを揃える。

九州 スイーツ・カフェ パン
  • #朝倉市
  • #甘木
堀 聡志

平成22(2010)年/製菓技術科(2年)

堀 聡志 氏店主

1989年、福岡県朝倉市生まれ。小中高と陸上競技に打ち込んでいたものの、卒業後は手に職をつけようと、パティシエをめざしナカムラへ入学。卒業後は、福岡やパリのパティスリーやブーランジェリーで修業を重ね、2022年8月、地元・朝倉に『オリジーヌ モンマルトル』をオープン。

 

――この世界を志したきっかけを教えてください。
私は小学生の頃から中学、高校まで、ずっと陸上をしていました。大学からの誘いもありましたが、陸上を続ける気はなくて、職人を目指したいと思うようになったんです。甘いものが好きだったこともあって、高校2年の頃から製菓を学べる学校を探し始めました。
 
――学生時代で印象に残っていることを教えてください。
製菓部門の総長(文化祭などの学校行事をまとめる実行委員長)を務めたことですね。その活動を通してかけがえのない友人と出会えたことが印象に残っています。
 

 

――卒業後のキャリアを教えてください。
在学中の研修で東京のお店にも行かせてもらいましたが、卒業後は福岡の小規模なお店に入って実力を付けたいと考えていました。そこで、福岡県古賀市の「オーヴェルニュ」に入社し、5年ほど修業させていただきました。一方、在学中から「いずれフランスで学びたい」と考えていたので、フランスのパティスリーやチョコレート店などに手紙を送り、パリで働く機会を得たため渡仏。語学学校に通いながら働いていましたが、半年ほど経った頃、家から出られなくなってしまうほど精神的に追い詰められてしまったんです。いつ帰国しようかと思っていたときに、パリで日本人のパン職人の講習会があると聞き、最後と思って受講してみたら、その講習会に参加していたお店の方から「うちで働かない?」と誘っていただき、そのまま再就職が決定。ブーランジェリーのパティシエとして働かせていただき、結果的に約6年間をフランスで過ごしました。
 
――フランスでの修業時代で印象に残っている出来事はありますか?
毎年パリで開催されているクロワッサンのコンクールに出場し、帰国前に行なわれた大会で入賞したことです。このときのレシピが、当店で作っているクロワッサンのベースとなっています。
 
――『オリジーヌ モンマルトル』はどのようなお店ですか?
私はパン職人ではなく、パティシエという意識で仕事をしています。ですので、クロワッサンやバゲット、カンパーニュといったフランスらしいパンに加え、惣菜パンや焼き菓子なども作っています。コンセプトは“ヨーロッパの老舗感のあるお店”。日本でパン職人をした経験がないので、食パンやメロンパン、あんパンといった、日本ならではの商品は置いていません。
 
――堀さんのモットーを教えてください。
毎日同じものを作ろうとせず、昨日よりも今日、今日よりも明日、いいモノを作ることを心がけています。決められたレシピではなく、毎日改良を重ねており、さらに美味しくするための試行錯誤を行なっています。
 
――海外へ行きたい方にアドバイスをお願いします。
海外に行きたいという人は、ぜひ行った方がいいと思います。私はもともと、真面目で仕事もきっちりしなくちゃという性格でしたが、挫折したり、現地で認めてもらったりという経験を重ねていくうちに、尊敬できるオーナーと出会いました。そのオーナーから「君は真面目過ぎるから、もっと遊びに行きなさい」とアドバイスされたことで、徐々に柔軟に考えることができるようになり、視野が拡がっていきました。できれば、ワーキングホリデーで1年間とかではなく、長く居続けられると、人生が変わると思いますよ。
 
——ありがとうございました。


 

自分のお店を持った後の話になりますが、自分が作りたいと思うものをきっちりと作っていってほしいと思います。時々、「このくらいでいいや」とか「これはお店に出してもいいだろう」という状態になってしまうこともありますが、そこで妥協せずにきちんと納得のいくものを出し続けていってほしいと思います。

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