数寄屋建築の落ち着いた空間でいただくのは、日本料理の伝統を守りながらも、独自の発想で表現する深みのある料理の数々。「自分だったらこのような食事がしたいなという内容でコースを組み立てます。セオリー通りが100%正しいとも思っていなくて、順序を崩すこともありますね」と宮本さん。日本料理の重鎮である「本湖月」の穴見秀生氏のもとで伝統的な日本料理を学び、確かな知識や技術を身につけた宮本さんだからこそ、崩すことはあったとしても、正統な日本料理に着地させることができるのだ。2013年に発売された「ミシュランガイド関西2014」で2つ星を獲得して以降、2つ星をキープし続けているが、その評価を得続けるための努力、覚悟は並大抵なことではないはずだ。