ナカムラを卒業後、福岡のイタリア料理を経て渡伊し、10年間をイタリア・ピエモンテ地方のレストランで過ごした村上真二郎さん。「技術も大切だけど文化を知ることが大切だと考えました。村の行事、季節の食材や料理など、1年のサイクルを10回経験し、その土地の味覚を身体で覚えてきました。文化や背景を知らなければ作ることのできない料理がたくさんあります」と、村上さんは言う。帰国後は東京・銀座や熊本・天草のイタリア料理店やホテルで活躍。2017年11月に『デルマール』を開業した。村上さんが提案するのは、毎日食べても飽きないピエモンテのマンマ（お母さん）の味が中心だが、場所柄、客層が幅広いため、初心者にはわかりやすいイタリア料理を提供するなど、さまざまなニーズに柔軟に応えている。